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自動車産業における生産性の高いアルミ合金加工向けのソリューション

自動車産業では、ますます多くのエンジン、パワートレイン、ウォーターポンプ、ブレーキ系統部品がアルミ合金製となってきていています。相手先商標製品の製造会社 (OEMメーカー) やサプライチェーンパートナーにとっては、フライス加工をさらに生産的なものとすることが課題となっています。エンジン部品加工全般にわたり最適なフライスカッターを使用することで大きな利益を得ることができるため、このセグメントにおいては、ツーリングの選定が市場における真の差別化のためのキーとなります。ここでは、サンドビック・コロマントでアルミ合金製自動車部品用特殊品ソリューションを担当するグローバルプロダクトマネージャー、エマニュエル・デイビッドが説明します。
軽量素材への移行により、自動車産業においてアルミ合金の普及が広がりを見せています。実際、平均的な車におけるアルミ合金の量は、1990年の50 kgから2019年の151 kgに増加しました。欧州アルミニウム協会 (European Aluminium) による2025年に対する予測では、この値は196kgまで増加する可能性がります。
増加する需要に対応するために、現在サンドビック・コロマントには、第一段階のキューブ加工から荒加工、中仕上げおよび仕上げ加工まで、自動車産業のアルミ合金加工のための完全なオファーがあります。それぞれの特殊品フライス工具 (合計5個) は、最適な品質および部品当たりコストを実現すべく設計されています。

その一例が、ユニークな軸方向および径方向のチップ配列を備えた仕上げ専用正面フライスカッターM5B90です。この構成とワイパーチップにより、バリのない卓越した加工面品質の切削を確実なものにします。このカッターは、径方向・軸方向のチップ位置を切込み量と送り量に合わせ1枚ずつ異なる位置に最適配列することで、高い送り速度を可能にしています。
M5B90が決定的に重要な意味を持つ主な用途の一つとして、乗用車用シリンダーヘッドの製造があります。これは、燃焼室を形成するためにシリンダーの上面を密閉する重要な部品です。さらに、シリンダーヘッドにはバルブギアおよびスパークプラグも収納されています。

要求される加工精度により、多くの製造業者がプロセスの不安定さ、バリの問題および予測できないチップ寿命に悩まされています。この加工向けのほとんどのカッターでは、常にセットアップごとに異なるカートリッジの調整が必要になります。M5B90カッターに切り替えることで、摩耗が予測可能でバリのないスムーズな仕上げ加工が実現されます。この工具は、切りくずが非常に薄いため、切削工程で簡単に取り除くことができ、部品面に傷がつくのを防ぐことができます。さらに、M5B90に変更することで、工具寿命を平均で加工部品数30,000個から45,000個に延ばすことができます。
どのような場合でも、サイクルタイムおよび部品当たりコストの低減と工具寿命および品質の改善を同時に達成するのは、非常に現実的なことです。大量生産が普及している自動車産業においては、サイクルタイムのわずかな短縮さえ大きな経済的リターンを得ることができます。このことを考えると、より大きな収益をもたらす能力を実証できるどのような技術は無視できないものです。

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