イノベーション
製造業は絶えず進化しています。それに合わせてサンドビック・コロマントも進化しています。サンドビック・コロマントは、加工法および思考法を一新する、新しい製品、ソリューション、メソッドを通じてこの業界に貢献してきました。大きなものであろうと小さなものであろうと、イノベーションはサンドビック・コロマントの鼓動です。サンドビック・コロマントが特に誇っているイノベーションのいくつかを、ご紹介いたしましょう。
T-Maxホルダと刃先交換式チップ
1957年に、スクレーパが、機械的に固定した「刃先交換式チップ」または「スローアウェイチップ」と呼ばれるチップを採用した最初の製品として登場しました。この年に、米国で、T-Maxホルダが初めてお披露目されました。その1年後には、T-Maxは欧州における刃先交換式チップのフラグシップになっていました。T-Maxの誕生と刃先交換式チップの使用が、加工方法および生産性における大きな変化の始まりになりました。
KNUX
170.6チップが、これはKNUXとして広く知られていますが、1961年に導入され、トップセラー製品になり、このチップは、それ以来、そのポジションを30年以上も保持し続けています。このKNUXは、今では、サンドビック・コロマントで最も多く生産され、最も業績に貢献しているチップになっています。ピーク時には、毎週、最大200,000個以上のKNUXが製造されました。
エジェクタードリル
1960年代の中頃に、エジェクタードリルが、ロー付け超硬チップを採用し、長穴加工に革新をもたらしました。この完全に新しい穴あけ加工の方法により、サンドビック・コロマントは多数の新しいお客様を獲得することになり、製品開発におけるサンドビック・コロマントの評判を高めることになりました。このドリルは、1965年のEMTE見本市でお目見えし、その翌年から、スウェーデンのジモ工場での生産が始まりました。
ガンマ・コーティング
1969年に、サンドビック・コロマントは、ガンマコーティング (GC) と呼ばれる耐熱超硬チップを世界で初めて導入しました。このコーティングによってチップの耐熱性が向上し、金属加工性能が約50%向上しました。このチップは、旋削加工、フライス加工、およびドリル加工用の、今日の世代のマルチコートチップの基礎を築きました。
ブロックツールシステム
ブロックツールは、旋削加工時のツール交換時間を短縮したシステムで、1980年のIMTSシカゴ見本市に登場したときには大きな関心を集めました。特許取得済みのカップリング方法を実現するための設計作業は、その4年前に開始されていました。加工機用ツールの使用可能性と汎用性を高めるために、モジュール方式の使用が開始される先駆けとなりました。
コロマントキャプト
Coromant Capto®は、1990年に登場した、回転スピンドルと静止スピンドルの両方に適したシングルホールディングシステムで、そのシンプルさが卓越していました。ツーリングの組合わせおよび構成のための新しい効率的な手段であり、機械加工時のツール交換時間の短縮に役立ちます。今日、Coromant Capto（「私がグリップしている」の意）は確立したシステムとして、ISO規格に採用され、世界中に普及しています。
Silent Tools™
ノルウェーの防振工具メーカーで、長年に亘って密接な関係のパートナーの1社であったSilent Tools社を、サンドビック・コロマントは2008年に傘下に収めることになりました。Silent Tools™の防振アダプターを使用することにより、切削条件が改善され、正確でびびりの発生しない安定した加工が可能で、厳しい公差への対応、卓越した加工面品質、高い切りくず排出量を達成することができます。
Inveio™
2013年には、画期的な研究開発により、原子レベルでの単方向結晶成長が実現され、Inveio™コーティングとして結実しました。隙間なく詰め込まれた結晶の被膜により、特に強力な耐熱性コーティングが可能にまりました。Inveioコーティングテクノロジーは、チップコーティング技術におけるブレークスルーであり、新しい材種の誕生に繋がりました。
PrimeTurning™
PrimeTurning™は2017年に導入され、歴史上に旋削加工が登場して以来の、旋削加工の最大のイノベーションであり続けています。この新しいコンセプトには、これまでのものとは一線を画す、テクニックとツールが盛り込まれています。この新しい方式は全方向の旋削加工が可能であり、従来の旋削加工よりも効率および利益性が格段に優れており、劇的な生産性の向上を図ることができます。
CoroPlus®
新しいツーリングシステムのCoroPlus®はデジタル金属加工のためのネットワークソリューションです。「CoroPlus」プラットフォームを使用することにより、設計および計画段階でのプロセスの安定性を向上し時間を節約することができます。ネットワーク接続されたツールとソフトウェアによる金属加工性能の監視が可能であり、十分な情報に基づいて加工プロセスの最適化方法を決定することができます。
