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刃先の摩耗

各被削材の長所と限界を理解するには、切削工具がさらされるさまざまな摩耗メカニズムについての知識を身に付けることが重要です。

逃げ面摩耗

コスリ

工具摩耗において最も一般的なタイプで、工具寿命が予測可能で安定しているため、好ましい摩耗タイプです。逃げ面摩耗は被削材質の硬質成分によるコスリが原因で発生します。

すくい面摩耗

拡散

すくい面摩耗はチップのすくい面に局在します。被削材質と切削工具間の化学反応が原因であり、切削速度によって増幅されます。過度のすくい面摩耗によって切刃が弱くなり、破断に至ることがあります。

構成刃先 (BUE)

溶着

このタイプの摩耗は切りくずがチップに圧着することによって発生します。最も一般的なのは低炭素鋼、ステンレス鋼およびアルミ合金などの粘い被削材の加工時です。切削速度が低いと、構成刃先の発生が増えます。

境界摩耗

溶着

境界摩耗は切込み部分のすくい面および逃げ面に局所的に発生します。これは溶着(切りくずの圧着)と被削材表面の変形硬化によって起こります。ステンレス鋼や耐熱合金の切削時によく見られる摩耗タイプです。

塑性変形

切削熱

塑性変形は、切削熱によって工具材質が軟化することが原因で、切削時の発熱に対して工具材質が軟らかすぎる場合に起こります。一般的に、より硬い母材、より厚いコーティングを有する材種を使用することで耐塑性変形性が改善されます。

熱亀裂

切削熱

刃先の温度が急激に変動すると、切刃に対して垂直に多数の亀裂が発生します。熱亀裂はフライス加工でよく使われる断続切削時に見られる症状で、切削油を使用すると悪化します。

刃先チッピング/破損

機械的衝撃

チッピング・破損は、刃先に機械的な衝撃(引張応力)が加わった結果、引き起こされます。考えられる原因は様々で、チップハンマリング、過大な切込みや送り、被削材中の砂かみ、構成刃先、びびりや過大なチップ摩耗などがあります。

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